物語の緻密な構成がすごい
『八月の御所グラウンド』の魅力
あらすじ
万城目学による『八月の御所グラウンド』は、第170回直木賞を受賞した注目の青春小説です。この作品には2つの物語が収められています。
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「八月の御所グラウンド」
借金のカタに早朝の草野球大会「たまひで杯」に参加する羽目になった大学生の物語。試合の中で、登場人物たちの過去や現在、そして未来が交錯します。 -
「十二月の都大路上下ル」
女子全国高校駅伝にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生の物語。京都の街を舞台に、彼女の成長と挑戦が描かれます。
テーマ
本作のテーマは、青春と成長、そして京都の歴史や文化の中に息づく「見えないもの」の存在です。1200年以上の歴史がある京都の街は、ただの背景ではなく、物語の重要な要素となっています。万城目学は、見えるものと見えないものの境界を巧みに描き、読者に歴史の重みと人間の営みを感じさせます。
読者の感想
読者からは、登場人物のユニークさと物語の緻密な構成が高く評価されています。特に、シャオさんというキャラクターを通じて異文化交流や野球の魅力が描かれており、読者を引き込む力が強いです。また、京都の風景や文化を感じさせる描写が豊かで、物語に深みを与えています。
作品の意義
『八月の御所グラウンド』は、青春小説としての楽しさだけでなく、歴史や文化、そして人間の成長といった深いテーマを扱っています。万城目学の原点回帰とも言える本作は、読者にとって忘れられない体験を提供するでしょう。
本書は、京都の魅力とともに、若者たちの成長と挑戦を描いた感動作です。興味を持った方は、ぜひ手に取って読んでみてください。
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